目突きに関する討論

支那武術の人だと思うのですが、スパーリングで、相手に目突きをかまされて目を傷めた、ひどい!という投稿がツイッターXにあり、討論会みたいになっていまして、興味深く読みました。

練習なのに、本当に目に当ててくるなんて、ひどい奴もおるなあ~、変な相手に当たってお気の毒、と思いました。

練習で、目や金的を狙うなんて、ケシカラン! という論調が多かったですが、実は私、けっこう狙います。

初めての人にはしませんけど、武術志向のある人には、「隙あり!」の警告の意味で打っていきます。

といっても、目に当てるわけはなくて、指の裏をデコチンにペシッと当てるとか、太ももの内側を、パフパフと叩く程度のものです。喉元を指先でチョンと突いたりもやります。

いずれも、勢いもないし、力も入れないし、ゆっくり当てるだけですけど、こんなにゆっくりでも当たってまっせ、という警告ですね。

これで、ムカッと来るような人には、やめときます。隙があるなあと気づいて、上達しようとする人には、やります。

ツイッターXに投稿されていた動画を見ると、けっこう遠間から、勢いよくビューンと当てに行っているようで、ありゃ危ないと思いました。

相手のためにやってるんじゃなくて、マウントを取りたい自己満足のための行為ですね。それか、自己中心で相手のことなんか考えてもいないか。

それは練習じゃなくて、本番でやれ!って思います。ヤクザ相手の立ち回りとか…。

でも、練習でも、パンチを顔に叩き込むとか、ローキックで太ももを膨れ上がらせるとかも、同じように危険ですよねえ。

頭部に打撃が入ると、内出血したり、顎がガクガクになったり、アホになったりしますし、足を痛めたら、歩くのも難儀になって、練習を休まないといけなくなるし、仕事や日常生活にも支障が出ます。

私は、武術というものは、いつ降りかかるかわからない有事に備えて、心身を常に万全に整えておくことだと考えておりますので、練習で怪我をするのはアカンと思っているのです。練習に勝ち負けもありません。

打たれる感覚を養うとか、ちょっとくらいケガしても動けるようになっておく練習ならいいですけど、再起不能になるようなのはダメでしょう。

当たる間合いとかタイミングとかを確認するたのがスパーリングの目的なのですから、そんなに思い切り打たなくてもいいですよねえ。

怒り心頭の感情のぶつけ合いの修羅場に慣れるための練習にはなるかもしれませんが、技術の向上にはマイナスじゃなかろうか。

武術の練習は、日常生活の一部として、楽しく、お互い上手になるのが良いと思います。

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