初心者が30分で四正推手ができるようになった方法

これまで何人もに推手のレクチャーはしてきましたが、最短記録です。

30分で四正推手までできるようになりました。

相手の呑み込みが早かったというのもありますけど、新しい指導方法も開発できました。たまたまですけど。

30分で四正推手ができた指導方法というのは、太極拳用語を使わない指導なのです。

異流派推手交流会に、初めて参加された女性に、推手は初めてなので教えて欲しいと請われたのです。

日本人ですが(たぶん)、オーストラリアで中国人の先生からヤンスタイル太極拳を習っておられたそうです。

英語で習ったそうで、太極拳用語は日本語でも中国語でもわかりません、ってことでありました。

ですので、拙力とか勁とか言っても伝わりません。

それで、バイオレンスパワーじゃなくてジェントルパワーでやりましょう、ジェントルパワーは赤ちゃんを抱っこしている力加減です、と説明しまして、赤ちゃん抱っこスタイルで、お互いボウスタンディング(弓歩)になって、腕同士をポヨンポヨンと合わせるところから始めました。

それはあっさりできたので、左手を放して、右手だけの赤ちゃん抱っこスタイルで、右手の甲を合わせて(搭手)、単推手をやりました。

意識してもらったのは、片手になっても、スポッと赤ちゃんが抜け落ちないように、強く抱きすぎて泣かさないようにということだけです。

それもすんなりできたので、空いている左手を、お互いの肘に軽く触れて、ポヨンポヨンとやってみました。それもなんなくできたので、合わせる手の甲を、右、左、と交互に代える練習をしました。

その際、手が離れるときに顔を叩かれないように用心深くやりましょう、片手は顔の前に残しておきましょう、コツは、できるだけ相手から手が離れないようにネットリひっついておくことです、と説明しました。

ここはちょっと苦労されてましたが、その練習の中に体重移動を混ぜていきました。

その際も、体重移動しますという説明はなしです。実とか虚とかの説明もなし。余計なところに意識を向けさせたくないので、膝とか足裏とかも一切触れず、無意識のうちに体重移動ができるよう誘導していきました。

もともと弓歩でちゃんと立てていたので、できたのではありますが。

赤ちゃんを落とさないように、顔を叩かれないようにというところだけ意識してもらって、体重移動をどんどん大きくしていきました。離れないよう、仰け反ったりうつむいたりしないように、コントロールはこちらでやります。

搭手の入れ替え方向を逆にしても、わりと上手にできましたので、これにて四正推手講座は修了。30分くらいやったように思いますが、もしかしたらもっと早かったかもしれません。最速最短記録です。

私のリードでできたので、他の人相手だと同じようにはうまくできないと思いますが、四正推手の感覚はわかってもらえたと思います。その感覚を忘れないでたくさん練習してもらえれば、大丈夫ですね。たぶん。

小難しい太極拳用語は、使わない方が理解が早いのかもしれないなあと気づいたのでありました。

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