東京出張に行ったおり、靖国神社を参拝しました。
大阪在住の私にとって、靖国神社はテレビや新聞で知るだけの存在であり、なんだか政治的な問題を抱える国際的な火薬庫的神社なんだという印象を持っておりましたが、行ってみたら、そうじゃない、と感じたのでした。
目次
靖国神社は護国神社の親玉
日本全国に、護国神社があります。国家のために殉難した人、すなわち戦死者、自衛官・警察官・消防士等の公務で殉職した人をまつる神社です。
大阪だと住之江公園のところに大阪護國神社がありますね。
靖国神社は、その親玉みたいな存在なのです。
私は、東京出張の時は、よく首相官邸裏の東横インに泊まります。わりと予約が取りやすく、安いんです。
ホテル前の道の両側を警官が固めていて、セキュリティもバッチリです。
東横インから、皇居の北側をぐるっと大回りして、東京駅までプラプラ歩いてたら、途中に靖国神社がありました。
鳥居をくぐって中に入りますと、なかなか広大な境内でして、しかし、雰囲気は普通のそこらの賑わっている神社の雰囲気ですね。
なにも軍国主義っぽいようなことはありません。
ただ、自衛隊の制服を着たような人も見かけまして（迷彩じゃなくって、学生服みたいなの）、近くの防衛庁からもお参りに来るのだな、とちょっと驚きました。
首相官邸からは、ダラダラ歩いても30分くらい、総理大臣が来るや来ないやらで、毎度大騒ぎになりますが、こんなに近いなら、毎日でもお参りに行けばいいじゃないの、と感じたのであります。
たまのことだから騒がれるのであって、毎日のことなら騒ぐ方もくたびれるんじゃないでしょうかね？
遊就館の展示の見どころ
お参りは通り一遍、あっさり済ませませましたが、感銘を受けて、人にもぜひ勧めたいのが、神社の片隅にあった遊就館です。
名前からして、子供を遊ばせておくキッズルームみたいなところかなと思ったら、とんでもなくって、戦争資料館です。
名前の由来は中国の古典、『荀子』勧学篇「君子は居るに必ず郷を擇び、遊ぶに必ず士に就く」からきているとのことです。
英霊のご遺徳に触れ、学んでいただきたいという願いが籠められているとのこと。（遊就館のサイトより）
入ってすぐのところは、ゼロ戦や大砲の展示が勇ましく、ミニタリーマニアな海外観光客を喜ばせそうですが、撮影禁止の有料ゾーンは、かなり気持ちの重くなるものでありました。
発射されれば生きては帰れない人間魚雷「回天」や、熱源自動追尾装置のない時代、人間が乗って操作するロケット爆弾の「桜花」などが展示されています。特攻兵器ですね。
そして、死を覚悟した兵隊さんが出撃前に親や子供に残した手紙を読んだり、声を吹き込んだレコードを聞いたりできまして、これは涙なしには読めません。聞けません。
そして、おびただしい数の戦死者の遺影には、圧倒されます。
しばし立ち尽くし、軽い寄り道のつもりが、思わぬ時間を食ったのでありました。
食ったといえば、遊就館のレストランでは当時のメニューを再現した「海軍カレー」を食べることができます。なかなか貴重な体験でした。
靖国神社参拝問題
政治や思想がらみな話になるので、あまり深くは書きませんが、靖国神社に総理大臣がお参りするのに外国からあれこれ言われて、やめるって、変だなあと思ってます。
戦争を肯定して歴史認識を歪めて軍国主義に走るという屁理屈もあるようですが、靖国神社や遊就館を、そんなふうには感じませんでした。私の感じたのは、戦争の悲しさです。
戦争犯罪人を祀っているから、ともいわれますが、あれは勝った国が負けた国を裁いたからの話であって、もしアメリカが負けていたら原爆投下に関わった人たちなんて、トリプルA級戦犯じゃないでしょうか？
公正中立な閻魔様がランキング付けしたとすれば、どうなるでしょう？
もし、負けた国の大統領が、アーリントン国立墓地にお参りしたならば、あちこちの国が口出しすることになるのでありましょう。
戦犯だろうがなんだろうが、国のために死んだご先祖様を、国の代表になった子孫がお参りするのに、何をイチャモンつけられることがあろうか、と思うのでありました。
靖国神社へのアクセスと駐車場
私は首相官邸からテクテク30分歩きましたが、最寄り駅は以下の通り。
中央線/総武線「飯田橋駅（西口）」、「市ヶ谷駅」より徒歩10分
東西線/半蔵門線/都営新宿線「九段下駅（出口1）」より徒歩5分
有楽町線/南北線/都営新宿線「市ヶ谷駅（A4出口）」より徒歩10分
東西線/有楽町線/南北線「飯田橋駅（A2出口、A5出口）」より徒歩10分
バスなら「九段上停留所」より徒歩1分
です。
駐車場は、靖国神社外苑駐車場があります。
100台とめられまして駐車料金は30分200円。靖国神社で参拝の証明を受けると、無料になります。
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