中古車の仕入れと下取りの関係

中古車屋さんの裏話

私が勤めていた会社って、当時、国内販売台数のシェアが低かったんです。(マツダ)

それでも新車を売るときの下取車って、どうしても自社銘柄が中心となります。マツダからマツダへの乗り換えのお客様が多かったのですね。

他社での査定が低いのでしかたなく、という事情があって、人呼んで「マツダ地獄」。

(今は違います。マツダ人気です。)

新車が売れにくいものは中古車でも、売りにくかったです。当時は、安いだけがとりえ、みたいな感じでした。(一部マニアに人気の車は例外として。)
しかし、販売会社としては、新車販売で苦しい分は、他のメーカーの中古車を売ってでも利益をカバーしたいと思うわけでありまして、自社の新車部門からの下取りを待っているだけでなく、積極的に仕入れをしておりました。

といっても一般ユーザーからの買取じゃありません。

ハナテンやキンキ中古車センターなどの中古車買取センターが、ばんばんTVコマーシャルをしていましたが、今みたいにインターネットの一括査定はなく、中古車はディーラーに下取りされることが大多数でした。

その、よその会社の下取り車を狙うんです。

例えばトヨタなど自社ブランドに自信のある会社は、中古車センターでも質の良いトヨタ車しか並べません。

それ以外のクルマは外部に売り飛ばします。それを買いに行くのです。(ハイエナみたいですな。)

新車販売で儲かっている会社は、下取り車をさばくのに、そんなに儲けようという気もないので、査定どおりの下取り価格に近い、格安の値段でいただけることが多かったです。

また、地域によって相場も違っていて、例えばクロカン四駆は冬の雪国で相場があがるとか、オープンカーは売れない、とかあるわけです。

これがわかってくると、会社で並べるための良質なクルマ狙いから、転売狙いになってきます。地方のディーラーで安く仕入れた瞬間、反対側の地方の中古車専業店に電話で売ってしまうのです。(写メがなかったので、口頭説明)

国内だと買い手のないようなクルマも、海外で人気だったりもします。(主に左側通行のお国)

販売ルートが増えると、仕入れできるクルマが増えます。

こうなると楽しいです。クルマの大人買いです。

高速道路を延々と走って、地方のディーラーを回りました。

ひとつのディラーで10台とか、一回の出張で50台とか、どんどん買っては売ってました。

(そのうち全国規模のオークションが活発になってきて、下取り車放出の方法も仕入れの方法もオークション中心に変わっていったのでした。)

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