私が指導している自治会太極拳教室の一番の古株の方は、私が一人で公園で練習している時に声をかけてくれて、教室を始めるきっかけとなった人です。まじめで熱心です。
しかし、どうにも上達しない!
私の教え方がまだ確立しておらず不安定な時からの生徒さんなので、私の迷いの影響を受けている可能性もあります。
今日は公園の掃除の日でしたので、そのあとマンツーマンで少し練習して、探求してみました。
何が問題かというと、なんだか余計なところに力が入って、体が浮いて沈まず、足が地面に落ち着かず、いつまで経っても生まれたてのバンビみたいな、ヨレヨレした感じなのです。
練習した後は、足が筋肉痛になるといいます。変だなあ。
虚霊頂勁、気沈丹田、呼吸の仕方などは、これまで散々説明してきましたが、どうにも体感に落とし込めていない様子。
なんでかなーと探索していて、色々と話をして、これか!? と原因らしきことに辿り着きました。
この方は、合唱団にも入っていて、ボランティアのイベントなどで活躍されているのですけど、歌う時の姿勢が、太極拳の要諦にまるきり相反するのです!
背中をそらして、胸を上に向け、顔も上向き、踵が浮き上がるような立ち方なのです。ラジオ体操もそんな感じ。
これ、うちの子が小学生の時の合唱部の歌い方と同じです。名門の中学校に入ってから歌い方が変わったように思いますが、巷に流行る合唱スタイルみたいなもんがあるのですかねえ。
合唱団の先生からは、壁を背にして後頭部が壁にぴったりつく姿勢のままで歌うように、と指導されるそうなのです。
私には歌い方の善し悪しはわからないのですけど、その立ち方では、鳩尾より上からしか、音が響かないんじゃなかろうか? 胴体全体が使えないよねえ? と思うのです。
YouTubeで見るパバロッティは、もっとドスンとした感じで立ってますけど、オペラと合唱は違うんですかね? と聞くと、その先生がオペラ出身だそうで。
うーむ。そういうもんなのか?
歌い方はどうあれ、太極拳でその立ち方は良くないです、ってことで改善策を考えましたが、結局行き着くところは、站樁功になりました。
とにかく自然に立つ練習を毎日してください。手は上げたり下げたりしてもいいし、ゆらゆら揺れてもいいし、片足立ちになったりしてもいいですけど、毎日30分以上。
時間を取って、気持ちの良いところで落ち着いてやるのがいいですけど、いつでもどこでもできます。
つまんない、時間の無駄みたいな練習に思えるかもしれませんけど、やらねばわかりません。太極拳をやる99.9%の人にはできないと思うので、できなくても責めはしませんが、なんせ、やってみてください。
ああ、なるほど! と理解できるのは、1年後とか2年後かもしれませんが、太極拳を理解するために站樁功は、不可欠、必須です。
そう伝えて、これまでにも何度も教えてきましたが、あらためて站樁を仕方を伝えさせていただいた次第です。
さて、私の言葉通り、自己判断の加減なしで継続できるかなあ?
私はやりましたが、私以外の人で継続できた人を知りません。(安田先生とN先生を除く)
私の生徒さんが実証してくれたら、生のデータが蓄積されてステキなのですけど。
私の生徒第2号なのですから、なんとか他のメンバーをリードできるように上手になっていただきたいと思います。(第1号は現代アーティストのお友達)
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