またまた車田和寿先生のYouTube番組を聴きました。
音楽のリズム感は、言語や踊り文化と大きく関係する、日本人と西洋人ではリズム感がかなり違う、というお話がありました。
さて、太極拳にも、リズムがありますね。
套路の順番を思い出しながらノタノタやってる段階の人にはあまり関係ない話ですけど、表演でも推手でも、リズム、拍子が合ってる、合ってないでは、だいぶん雰囲気が違います。
上手な人にはリズム感があります。
リズムといっても、メトロノームみたいな一本調子ではありませぬ。
緩急強弱の変化が激しく、それも相手あってのものなので、音楽のリズムと武術のリズムは、ちょっと違うかもしれませんが、やはり日本武道、支那武術、西洋その他の武術では、それぞれ独特のリズムがあるよなあーと思ったのです。
その違いはどここらくるのか、あまり深く考えたことはなかったのですが、車田先生の話を聞いていて、言語の影響が大きいんじゃなかろうか?と思えました。
そういえば、太極拳で号令をかけるときは、イチ、ニ、サン、シ、ゴではなく、イー、アー、サン、スー、ウーが良いと習いました。
中国語だと、ウ~~でだいぶ引っ張ります。「ゴ」と、あっさり通りすぎるのと、だいぶ感じが違いますね。
また中国語には四声という上がり下がりがあって、音の高低差が大きいです。
日本語で「ロクフウシヘイ」と平たく言うのと、中国語の発音で「リゥ、フォン、ス~ピ~」と言うのでも、なんか感じが違います。
伸ばしたり切ったり、上がったり下がったりの言葉のリズムが、太極拳のリズムを作っているのかも。
五七五の大和言葉のリズムとは、たぶん合わないんでしょうね。
日本人のカンフーは、なんか今一つカンフーっぽくない理由のひとつでありましょう。
ムエタイやらカポエラやら、他の国の武術はよく知りませんが、きっとそんな違いはあると思います。
リズム以外にも言語の影響ってあります。
中国北方で話される独特の巻舌音は、筋肉の動きが、呼吸法にも影響すると聞きました。
発力の際の発声はけっこう舌巻いてる、とか。
上品な堺弁を話す私は、あまり舌を巻けている感じがありません。
岸和田とか泉南あたりの河内弁エリアで育っていれば、もっと上達していたかも??
…と嘆いたところで、これはちょっとやそっとの努力で変えられるものでもないし、そういう影響もあると知った上で、できる努力を積み重ねてカバーしていくのが良いように思います。
ちなみに車田先生は、外国の言葉を学ぶのは大変なので、いろんな踊りでリズム感を養うのがよい、阿波踊りみたいな腰から全身を動かす踊りがオススメ、と言っておられました。
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