太極拳をしている人に、いつも膝の周りをサポーターでぐるぐる巻きにして、近寄ると湿布の匂いがプンプンする人がいるのですが、太極拳で膝を痛める人は、結構多いらしいですね。
その方は、色んな種類の太極拳をされていて、武器も何種類か練習されているみたいで、練習量が多いのかもしれませんけど、相当練習量が多い人でも全然なんともない人もいるわけで、何が違うんだろうと考えてみました。
目次
膝をつま先より前に出してはいけない
よく言われるのは、「膝をつま先より前に出してはいけない」ということです。
私も、この教えは守るようにしていますが、なんで、膝がつま先より前に出たら膝を痛めるのかというメカニズムは、よくわかりません。
体重を支えるのが、足全体ではなくて、膝関節の一部分に集中してしまうからではないかと、推測するのですけれど。
低い姿勢はやめといたほうがいい、というのも、膝が前に出てしまいがちだからだと思いますが、正しい姿勢だと、かなり低めに腰を落としても、膝はつま先を超えませんので、大丈夫です。
教室で一番低い姿勢で練習しているのは私ですけど、膝は大丈夫です。
筋肉痛なら大丈夫
私は、安田先生に、いままでの間違えていた姿勢の修正を受けて、かなりきつい基本功なども教えていただき、毎日頑張るようにしていたら、膝が痛くなってきたことがあります。
正しい姿勢のはずなのに、変だなーと思いつつも、心配だったので、かかりつけの整体院の先生に診てもらいました。
すると、「ああ、これは筋肉痛ですわ。関節に異常はないので、心配はいりません。」とのことで、安心。
「というか、えらい良い筋肉のつき方してきましたね! なにやってはるの?」と聞かれ「太極拳ですわ。」と答えましたら「えー、太極拳って、そんなに鍛えられるんやあ。」と、驚いていただいた次第です。
今は筋肉痛もなくなって、快調です。(それでも、安田先生の指導を受けた後は、筋肉痛になります。)
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膝がねじれている?
膝痛の原因として私が思い当たるのは、膝がねじれているんじゃないかということです。
というのは、ツルツルの床の上で、ツルツルの布靴で練習をしているときと、アウトドア用の凸凹の靴底の靴を履いて、屋外で練習しているときでは、膝の感覚が違うからです。
ツルツルだと抵抗がないので、回転するなどの際でも、何の引っ掛かりもなく、くるりんと回れてしまいますが、地面と足裏との摩擦が大きいと、スムーズに行きません。
これも、丹田と足裏の湧泉あたりに意識を集中して、回転軸に注意すると、スパッと回れることもあるのですが、うっかりすると引っかかります。
引っかかったときに、膝に負担があるような気がするのです。
上体は後ろを向いているのに、足の裏の回転がついてこない、すなわち、膝は石臼を回しているような状態です。
つま先と膝は同じ方向
太極拳での注意のひとつに、「膝とつま先は同じ方向」というのがありますが、足裏が地面に引っかかっていると、ねじれてしまって、ズレが生じます。
つま先と膝を同じ方向にというのは、武術としての体の使い方が効率よくあるためでしょうが、この法則に外れると、体を傷めてしまうという面もありえるかと思います。
意外とこれに気づいてない人が多いんじゃないでしょうか?
私は、屋内ではツルツルの靴を履いており、屋外ではカンフーシューズだったり普通のシューズだったりなので、膝の感覚の違いに気づきました。
いつも同じ環境で練習している人、または、屋内でも粘着力の高い靴底の靴で練習している人は、そこに気づけず、知らないうちに膝にねじれを加えている可能性があるのではないかと、推測いたします。
靴を替えてみては?
というわけで、膝痛の人は、靴を変えてみるのも解決策の一つになりうるかも。
私も、数十年ぶりに太極拳教室に通いだした時、体育館用の靴がいるなあと思いまして、そこらのスポーツ用品店で形だけで選んだ靴が、非常に粘着力が高いフットサル用だったもんで、たいへんやりづらかったです。
あまりに床に引っかかるのに耐えかねて、裏のゴムをベロベロと引っ剥がしたら、だいぶ練習しやすくなりました。
次に、底がツルツルすべる布靴に替えたら、最初は力が全く入らず踏ん張れず、やりづらかったですが、これが上達の手助けになりました。
フットサル用のままだったら、下手くそなままで、さらに膝を痛めていたかもしれません。
膝のためにも、靴選びには、気を使うのが良いと思います。
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ただし布靴は、伸縮性があんまりなく、左右で若干サイズの違う私の足では、フィット感は皆無です。
右は、親指と小指のあたりが窮屈で痛かったので、側面にカッターナイフで切れ込みを入れてます。逆に左は、ゆるゆるで、時々すっぽ抜けます。
足運びには、強制的に気を使うようになりますね。これも上達への近道。か?
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