ブックオフ(古本屋)で、たまたま見つけたのです。「塩田剛三の世界」
合気道の研究をする気はないので、アマゾンで検索することはないし、本屋さんにある新刊の武術関係の本も、たいして魅力を感じませんが、古本には興味があります。
塩田剛三先生は、刃牙にでてくる達人のモデルだ、と知っていたので、ふーん、どんなものやろ、どれどれとパラパラと立ち読みしてみたら、なんだか面白そうだったので、買ってみました。
感想。面白い!
戦後のドサクサの中、合気道炸裂の武勇伝的なお話でまず引き付けられました。
ひどいことしてたんやなーという感想も持ったのですが、それは血気盛んな若かりし頃のお話で、読み進めていくと、どんどん深い話になっていきます。
教科書的な合気道の技術についての解説はなくて、武術の理合、稽古の在り方、生き方など、塩田先生の考えが分かりやすく書かれています。
私はこれを読んで、太極拳とほぼ同じやないか、と感じたのです。太極拳用語は一切出てきませんが、合気を太極拳に置き換えたら、ほぼ一致するような。
「気」についても、そんな神秘的なことは言っておられません。
「自分と相手の間で生じるすべてのことを気としてとらえている」とのことなので、「勁」を「気」と呼んでいるという私の説にも当てはまります。
そして、私が先日ランドマークのコースを受けて得た、相手も自分である感覚についてもバッチリ書かれておりました。
塩田先生、私のブログをパクったのか?と疑いましたが、先生の亡くなられたのは1994年、この本が出版されたのは2011年ですから、パクったのは私?
しかし、塩田剛三先生の著書を読んだのは初めてなので、私が塩田先生に影響を受けたとは考えにくいです。
この本にも登場される、少林寺拳法開祖宗道臣先生の著書や語録は、昔から散々読んで、大きな影響を受けました。
しかし、考え方の表現は、塩田先生の方がしっくりきます。不思議だ!
体の使い方の説明が、太極拳とは若干違いもありますが、お稽古、試合などに対する考え方は伝統太極拳ととても似通っていると思いますので、太極拳の人にも、とってもおすすめです。合気道の知識は全然なくても面白く読めます。
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