このところ私の主催のマンション自治会公園太極拳教室では、推手は陳式の進一退一を中心にやっております。
24式や楊式スタイルの合歩での四正推手でなくて、順歩の四隅推手です。
というと、難しいイメージを持たれがちですが、あんがいこちらの方が、カッチリしていて遊びがなく、形に嵌めやすいというか、形と合っているというか。
難しいことは難しいですけど、初心者が微細な勁のやり取りをするより、全身を駆使し、形を守らないと立ってもいられないという陳式推手の方が上達しやすい気がするのです。足の位置まで厳密になりますし。
推手道場でも、R氏に教えて、特訓しました。武術感覚が薄くて隙だらけのR氏も、これで磨かれていくのではなかろうかと期待しております。虚霊頂勁とか虚実分明とか、いい加減だと立ってもおれませんので。
特に、前進後退の足運びは、思慮なく足を動かしたら、吹き飛びます。さらに深く沈むには、骨盤周りに相当な柔らかさが求められます。R氏、骨盤周りを柔らかくするための宿題を、絶賛実施中です。
一連の動作の中に、套路に出てくる形がいくつも含まれていることを確認しながら練習しています。これで、套路も上手になることでしょう。
教えたり説明することで、私自身の認識も深まり、勉強になり、上達していっております。
これができる人は少ないのです。昇段試験にでてくる推手ではないし、競技推手のルールにも合いませんので、取り組む人が少ないのかもしれません。
できる人って、身近ではN先生、それと推手交流会で月に一回会う同門のI氏、くらい?
安田先生の教室でも、あまり教えられてなくて、私は個人指導でちょこっと習ったのと、いきなりのデモンストレーションを体験させてもらったくらいです。
四隅推手は上級者向けというイメージがありますが、もっと馴染んでもらっていいんじゃないかと思っております。特に陳式専攻の人には。
どうせ推手で四苦八苦するなら、最初から難関コースを進めばよいのだ。
いまのところ、一番上手になってきたのが、私の妻です。家の中でも研究相手、練習相手になってもらっております。おかげで夫婦円満です。
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