師匠と指導員

私主催の自治会太極拳教室では、けっこうお話もします。

準備体操しながらとか、休憩時間とか、動作説明から話を広げるとか…。

新人が来たら、太極拳は何かの話をしますし、経験者には、パラダイムシフトを起こすような話をしますし、日により、人により、陰陽とは?みたいな基礎的な話から、私の経験談なども、バラエティ豊かにやっております。

これは、安田先生の教え方を踏襲しているのです。

安田先生は、雑談みたいな話もされますけど、他では聞けない貴重な話がいっぱいで、私はいつもメモを取っております。メモは、私の学習にすごく役立ちますし、教えるときのネタにもなります。

練習中に、このような講話がある教室って、実は少ないのかも。

大学少林寺時代は、学校の練習ではひたすらシゴかれているだけでしたが、監督の道院にいけば、牧野先生から、有難いお話をよく聞かせていただきました。

地元の道院でも、座禅を組みながら、先生のお話を聞きました。

太極拳教室では、練習中に深い話をする先生は少ないかもしれません。浅っぺらい寄せ集め的ウンチク話は、先生じゃない人から良く聞かされましたけど。

これは武術業界だけでないようで、茶道や踊りや音楽などでも、技術的なことは習えても、思想的、精神的、道徳的なお話は、一般的な教室で語られることは少ないようです。

そういうのは、偉い先生による特別講義みたいな感じで教わるようですね。

教室の指導員が教えるのは、技術面だけ。

価値観を押し付けられることもないので、割り切れていていいかもしれませんが、そんな先生は、師匠とは呼びづらいです。

技術面だけでなく、総合的に学べる先生こそ、師と仰ぎたいですし、私も教えるからにはそうありたいです。

同じような話ばっかりしている気がしないでもありませんが、それも良し。

自分自身の奥行きも深まっていくように思っております。

コメント