推手道場では、あんまり練習方法って確立されてなくて、自由に相手と組んで、テキトーに好きなようにやってます。5分、10分、長ければ30分も同じ相手です。
異流派推手交流会も、だいたい似たような感じ。ずっと乱捕練習です。
しかし、私主催の自治会公園太極拳教室での練習は、違っております。
そもそも自由に動けるレベルの人がいないこともありますが、形通りのキチッとした推手しかしません。形に嵌めるための練習をしています。
推手の前には、歩法練習、基本功や套路もミッチリやりますので、推手の時間は、全体の練習時間の1/8くらいです。(順番はその日によって違いますが)
こちらで練習しているのは陳式太極拳なので、推手も陳式の四隅推手を中心として練習しております。
進一退一もやりますが、片手だけとか、手を動かさないで体重移動だけとか、歩法だけとか、部分的な練習もします。棒を使ったり、バラエティ豊かにやりますが、基本から外れることはしません。勝った負けたもなし。
相手は、全員と当たるようにローテーションしており、その中に私も入り、全員と手合わせします。
ひとりの相手とは、2,3分、長くて5分くらいです。
もうちょっと長めにやりたい気もしますが、全体の時間が限られているし、私の教室では推手の優先順位は低いので、その日の参加人数にもよりますが、このくらいが限度。
全員とのローテーションのスタイルは、よく考えると、少林寺拳法部でやっていた練習スタイルです。二列に並んで、一人ずつ相手を変わっていって、技の練習をする、というスタイル。
運動会のオクラホマミキサーみたいなもんです。
この人と組みたいとか、アイツ嫌いとかは、なし。強制的に相手を変えていきます。
気になる女子が近づいてきて、次の次だ! とか期待してたら、はい、おわり、みたいな。
町の道院は違うかもしれませんが、学校のクラブはこんな感じでした。
少林寺拳法の練習は、対練中心なのでこういうかんじになるのです。各種技を順番にやっていって、乱捕もこのローテーションに含まれます。
あまりに流れ作業みたいになって「愛が足りん!」と先生に怒られたこともありますが、まあまあ全体が効率的に上達するシステムじゃないかな、と思います。
上達には、先生とマンツーマンが一番いいと思いますが、集団の場合、生徒同士が組むことになるわけで、同じ相手ばかりだと、上手になりません。
下手くそ同士だと、間違っていてもわかりませんので。
それが、違う相手と組むと、感じが変わって、おや? と疑問が出ます。
そこに、先生役の私が入ることで、感覚の修正ができるという流れです。
私もそんなに大した先生じゃありませんが、生徒の皆さんをリードして、間違いの矯正できるくらいのレベルではあると思っています。
これを毎回やることで、全体的に均一的に底上げできてきて、この教室のレベルってことになろうかと思います。
まあ、最高点まで上がっても私レベルですから、たいしたことないですけど、私も皆様とともに成長できることを期待しております。
推手道場や交流会スタイルだと、個人のレベルの差があまりに大きすぎですね。
実力のお試し場所である交流会はそれで当然ですが、練習の場で、下手同士としか組まないのでは、レベルアップにならず、レベルの差がどんどん開きます。
なんか苦手、なんか合わない、みたいな大人の感覚もありましょうし、マウント取りたい、取られたくないというメンツ感覚も多少はありましょう。
道場は練習場所でありながら社交場の雰囲気もありますので、強制はできません。(たまに先生が無理やり組ませることはありますが)
自由に集まって、上手になりたい人が、より上手に、そうでない人はそれなりに(byFUJIFILM)の大人の社交場スタイルも決して悪くはないですが、「道場」とするならば、好きも嫌いも得意もへったくれもなくビシバシしごかれる、ってのがいいですね。
私の公園教室、体育会クラブ活動スタイルでビシバシです。
といっても、にこやかに、15分ごとに休憩して、お菓子も食べて、とっても緩やかです。
なにしろお年寄りばっかりですから…
ヤングが来たら、ぶっ倒れるまで基本功とかやりたいです。
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