競技推手であっさり負けたことを、異流派推手交流会で仲のいい空手家の人に話したら、ずいぶん驚いてくれたのです。
交流会での私は、けっこうブイブイいわしている方なので、それが交流会にも来ている新人Z氏にも負けたってことが、意外だったようです。
「いやー、ここでやってる推手と、競技はまた違うんですよー」と言い訳したら、「そうかー、やっぱりドラゴン君は型演武の人なんやなー」と悪気はないのでしょうが、決めつけてくれまして、私は「いや、それも違うんだー」と心外だったのですが、太極拳でない人に説明するのも面倒だし、ま、いいや、ということにしときました。
表演競技については、私主催の教室では説明します。
最近、経験者が増えてきて、表演の大会に出て、なかなか点数を取れないなんて嘆きの声も聞きますので、競技と伝統武術の違いなど話すこともあるのです。
で、皆さんに言ってるのは、「表演競技は食品サンプルの展示会みたいなもん。我々は見栄えが悪かろうと、あんまり美味しくなかろうと、食えるものを作っていきましょう」ってことです。
食品サンプルの喩えが思い浮かんだのは、娘とサンプル作り体験をしたことがあるからです。
蝋みたいなのをお湯に広げて丸めてキャベツとか、天麩羅とか。保育園の遠足の引率(アルバイト)では、園児たちと一緒にサンプルたこ焼きも作りましたねえ。
戦えない太極拳は、食えない食品サンプルみたいなもん。24式はタコ焼きみたいなもんだと思っております。
表演大会で私が金メダルをいただけたのは、サンプルに見劣りしない本物の天丼を並べたからじゃないかな、と勝手に推測しております。(実際のところ、私はお料理がサッパリです)
というわけで、ローソクやプラスチックではなく、自然界の命の元をありがたくいただくかの如く、練拳してまいる所存であります。
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