マルチの子 感想・レビュー

最近、一気に6つのネットワークビジネス、マルチレベルマーケティングに参加した私であります。

誘われれば、「ハイ喜んで」の精神で、どんどん増えて6つになったのですが、6つもいっぺんにできるはずもなく、実際に紹介を出せたのは二人。

勉強会や、事業説明会には、なんども参加しておりますが、商品やサービスは違えども、どちらのネットワークも、似たような仕組みだなあと思います。

どこでも、その素晴らしさを聞かせていただけます。

 

ところで、私は太極拳の人でありまして、物事には陰陽があるって考え方であります。

いいことばっかりのはずがなし、闇の部分もあるはず。

それで、小説「マルチの子」を見つけて、読んでみました。西尾淳著。2023年。

朝日新聞や週刊文春に取り上げられて話題になったそうで、いかにも闇って感じですね。

読み始めて最初、うわー、全く一緒、リアル! と思いました。

私は始めたばかりの初心者ですから、新しい人に自分で説明せず、先輩につなげたり、事業説明会に案内せよと言われておりまして、その様子もありありと描かれておりました。

業界スタンダードの手法なんだなーと笑えました。

舞台も、大阪駅前第3ビルとか、実際に私も行った場所とかぶっております。

小説の主人公は、20代の女性です。

これまでパッとした人生でなかったのが、マルチが性に合っていたのか、あれよあれよと、ランクアップしていきます。

グループを作って、お世話係になり、イベントの責任者になっていきます。

ふーん、こんな風になっていくんか~、と興味深いです。

ところが、どんどん闇にハマっていくのですね。

成績のために、人の名義で注文し、自分でお金を出すなどと、カーディーラーの営業マンみたいなことをやるようになります。

報酬額より借金の方が多くなります。

商品に問題が出て、グループ丸ごと他所に鞍替えとか、グループの親玉が、実は売春斡旋もやってたとか、藁をもすがる思いで参加した仮想通貨ビジネスが全くの詐欺だったとか、ひどいことになっていきます。

不倫、枕営業、薬物、恐喝、監禁、殺人など、どんどん反社会的な世界に巻き込まれて行きます。

怖いですねー。

私が参加しているのは、日々消費するクリームとか、会費を払って福利厚生サービスを受けるとか、借金するようなもんではありません。

小説で描かれているのは、磁力で健康になるマットとか、自然に優しいなんとかかんとかとか、高額商品を売るビジネスでありまして、ローン前提の、参加者の負担が大きいものです。

借金まみれだし、活動に忙しくて、余裕のない生活がよく描かれています。

だいぶ違うので、私はそんなひどい目には合わなさそうですが、ネットワークビジネスのノリというか、雰囲気は似てますね。

社会貢献とか、友情努力勝利とか、タイトルを取れば、チヤホヤ崇められて、自分の値打ちが上がっていくような…。

皆が期待するような、ちょこちょこ紹介できたら、バンバン稼げて、楽ちん人生…ではない! 休みなく駆けずり回って組織を増殖していかねば…ってところは、たぶん同じです。

そういうのが好きで喜べる人は、本業にして頑張ればいいと思いますが、私はなんせ、太極拳にじっくり取り組みたいのです。

生活に困っているわけではないので、副収入は、そっちに突っ込みます。

フェラーリとか、豪邸はそんなにいらんし。

太極拳活動を犠牲にしてまで、ビジネスに取り組む気はありません。

大苦難から生還した主人公が言うのです。

夢を叶えるなんてきれいごと。人を応援して一緒に成功するなんてきれいごと。仲良く権利収入なんてきれいごと。

私がうさんくせーと思っていたことでもあります。

人生かけて真剣にやる程のことでもなかろう。

商売の一つとして、上手いこと利用して、お金儲けできればいいなあ~と思います。

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