初心者が手っ取り早く上手になるためには、学校のクラブ方式で、基本から順々に有無を言わさず皆、同じことをやれー、というのがよろしいように思うのですが、ある程度のレベルまで上がったら、実験的なことも自由にいろいろやってみるのが良いようにも思います。
学校のクラブ方式だけだと、学校のレベル以上には上がりません。
高校や大学の3~4年間くらいの活動なら、そんなもんで十分だと思いますが、中学高校大学と通してやっているような人だと、学校のクラブ活動だけでは物足りなくなるので、監督の道院(道場)に直に習いに行ったりします。
激しいクラブ活動の後に監督のとこにまで通うって、なかなかしんどいものですが、そういう学生は上手でした。そのかわり、学校の授業は居眠りで、単位ギリギリです。あ、それは私か。
でも、私よりさらにストイックだった拳法部の2年上の主将は、論文で表彰もらったり学業も優秀だったし、できる人はできるもんです。
さて、私の通っている推手道場は、やはり道場ですね。学校のクラブ方式ではないです。
学校のクラブ方式からやった方がいいように思える人もなかにはいますが、おおむね、それだと物足りなくなっている人が集まっています。
私はハイレベルな先生たちを相手に、実験的なことを色々できるのが楽しいです。
このブログによく登場するN先生の勁って、通常はフワッと軽いけど、ここぞというときにバッサーンと波がひっくり返るような勁です。通常の波がどんどん小さくなって、凪から突然嵐!みたいなかんじで、私は吹っ飛びます。
山がのしかかってくるような、勁を一点に集中させるのが得意な先生もおられます。逃げても逃げても追い込まれ、身動きが取れなくなるような勁です。
この先生にもずいぶん色々教わりましたが、最近、逃げ切れるようになってきました。
私の方も内勁が強くなってきており、先生の一点集中型の勁に対抗もできるようになってきたのですが、そこは本流じゃないと思って、あくまで化勁を心がけて色々と実験しています。
で、おおっ、これができるようになったか!と自分で感動したのが、擦り上げと擦り落としです。
押し返したり、引いて流すのは、先生には通用しないのですが、上下に擦るように勁を送れば、先生が崩れるということを発見しました。
モタモタしていると追い込まれますが、搭手して、先生が勁を送ってくる最初のタイミングで、擦る勁を出せば、崩れるのは、先生の方なのです。
感激!
また一歩、達人に近づいた!
ただ、擦る勁も、まだまだ圧が強いです。壁に漆喰を塗っている感じ。これだと、またすぐ対応されてしまうことでしょう。
もっと軽く、鳥の羽で撫でるような勁で、スッコーンと極まるようなレベルに上っていきたいと思います。
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