本気な人が上達する

YouTube番組「音楽によせて」で車田和寿先生が、音楽大学について語っておられました。

日本の音楽大学では、プロの育成は難しい、ドイツの音楽専門学校とはカリキュラムが全然違うって話でした。

レベルアップには本気度が必要だってお話で締められておりました。

本気度は、生徒の個人的な努力ってこともありますが、組織としても学生の育成に本気度が必要ってことです。

今の日本の大学だと、音大に行かなくても、普通の大学に通いつつ個人でレッスン受けている方が、プロに近づけるみたいな話もありました。大学の教育が本気じゃないってことですね。

いつも車田先生のお話にはたいへん共感いたします。

太極拳は、専門学校はありませんけど、同じ教室、同じ先生についても、レベルアップに差があるのは、生徒の本気度の差でありましょう。

参加する事に意義があるとばかり、週に一回、教室に通っていれば達人になれる説には異議があります。それは本気じゃありません。

本気っていうのは、寝ても覚めても、頭の中に太極拳が存在していて、いつもレベルアップを狙っているってことです。

人生、仕事もあれば家庭もあり、勉強もあるし、マルチネットワーク活動もしないといけないし、忙しいものですが、頭の中に常に太極拳があり、体はいつも、太極拳状態であることです。

教室と同じことを毎日自主練習するのは無理でも、朝起きて寝るまでの間に、ちょこっと太極拳っぽいことをやる隙間時間はありましょう。

ピアノの練習は、ピアノがないと難しいかもしれませんが、太極拳ならいつでもどこでも何もなくてもできます。

先生から出された課題、雀地龍の基本功を128回、10分もあればできます。

電車に乗っている時間、スマホを見ずに、頭の中で套路を繰り返せば、YouTubeで、太極拳の動画を見ているより、たぶん上達します。

あっちこっちの教室を掛け持ちしたり、講習会に参加するのもいいですが、やってる気分にはなっても、本気かどうかは疑わしいです。体験のコレクションしてるだけ、ってかんじです。

いいなと思うことは全部試してみるのも良いですが、アカンなと思うものは排除することも本気度でありましょう。

この点、伝統武術は、すでに精査されたカリキュラムがありますので、自分であれこれ選んだり探したりする必要はないです。楽ちん。

既にあるカリキュラムを無視して、自分のやりたいようにやるってのは、いかに時間をかけようと、汗をかこうと、本気じゃありません。逆に、下手になっていくかも。

血と汗と涙の量が多ければ本気、ってことでもないですね。

チンタラダラダラでも、いつも上達する方向を向いて、ちょっとづつでも進み続けているのが、本気というものではなかろうか。

教育機関としての本気度は、どうなんでしょ。

日本に太極拳大学はありませんけど、表演選手の養成所はありますね。ウーシューは、武術じゃない気がしてますが、国際的選手を輩出しているので、本気なのであろう。

香川県に少林寺の武道専門学校がありまして、そこを卒業した私の後輩は、ニュージーランドに指導に行きましたので、相当に本気だったと思います。

戦前には、大日本武徳会武道専門学校があったそうで、授業料なし、武道の段位が取れないと、落第だったようです。剣道は、1,2年生は基本だけ、3年生から地稽古、足搦みや組討ちなどもあって、競技むけではなかったようです。国語や漢文の授業は、武道を研究・理解するため。

中学校の武道の師範を育成する学校だったようです。本気ですねー。

伝統武術の伝統のエッセンスを、大学とか専門学校で伝えるのは難しかろうとの気もするのですが、そういう本気の養成所、実現できたらいいなーと思っております。

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