さて、こんな練習方法に意味があるのかどうかはわかりませんが、思いついたのでメモしておきます。
娘がサッカーしたいというので、公園にサッカーボールを持っていって遊んでおりました。
まだ小学2年生なので、そんなに強くは蹴れません。「パパ、強く蹴らないで!」というので、軽くふわっと、蹴り上げるようにして遊んでおりました。
娘の蹴ってきたボールを、パコンと跳ね返せば、どうしても勢いよくなりますが、一度足で受け止めるようにして、音もなく返せば、優しく飛んでいきますね。
「おっ、これって化勁と蓄勁と発勁みたいじゃないか?」と、そのときに気づいたのです。
片足の站椿功で丹田を鍛えているからか、初速ゼロからでも、10mくらいなら、ほいっと音もなく、足でボールを飛ばせられました。
目次
棒でも発勁の練習
これは棒にも応用ができますね。
あとで短棍の練習もしようと思って持って行ってた棒で、ボールを叩いて遊んでいたのです。
最初は、野球みたいにバシッとたたき返しておりましたが、飛んでくるサッカーボールを細い棒でひっぱ叩いても、たいして飛ばないし、手がビリビリして痛いです。
これが小学生じゃなくて、大人が蹴ってきたボールなら、棒のほうが弾き飛ばされそうです。
しかしボールが、ふわっと地面の上に落ちてきたところを、棒の先でくるりと回すように受け止めて、そのまま丹田を中心とした発力でホイッと持ち上げると、あらふしぎ、10mくらいは軽く飛んでいきます。
棒で発勁の練習といえば、中国製の3mくらいのしなる長い棒を振って内勁を鍛える鍛錬法がありますが、似たような原理ではないかなあと、思った次第。
娘も面白がって、しきりに真似をしておりましたが、これは構え方と、手足のつながる動きができるのと、原理を理解してないと、なかなか難しかろうと思います。
でも、ああ、こんなこともできるんだーと意識できていれば、カンフーも上手になるんじゃなかろうかと、期待しています。
内勁と発勁
内勁を鍛える鍛錬法は、長い棒を振り回すとか、重い球をぐるぐる回すとか、いろいろありますね。
站椿功や基本功、套路の練習でも、ある程度は鍛えられると思います。丹田から湧き出す力を大きくするというイメージです。
この内勁がものすごく強くなれば、ブルース・リーのワンインチパンチみたいに、僅かな動きでサンドバックをすっ飛ばしたりできるんだと思いますが、発勁というのは、それとはどうもちょっと違うように認識しております。
発勁の前には蓄勁があり、その前に化勁があるので、動かない相手に、自分からぶつけていくというのは、なんだか変で、攻めてくる相手の力を受け入れ、蓄え、増幅してお返しする、というのが、現在私が理解している発勁です。
ということは、そこまで内勁が強くなくても発勁はできるということになりますね。逆にいくら内勁が強くても、発勁のセオリーを踏まえてなければ、発勁と言っていいものかどうか。
サッカーボールを棒で飛ばすのに、発勁のセオリーを使えばそんなに力を入れなくてもいいです。その上でさらに、内勁が強ければ、10m飛ぶところ、100mくらい飛んでいくかもしれません。
ものすごく内勁が強くければ、正面衝突でバシッと返しても、ボールは飛んでいくかもしれませんが、それは発勁とは言えないと思うのです。
サッカーボールは、ボール自体に弾力性があるので、そんなんでも跳ね返ると思いますが、これが鉄球なら、たぶん棒が折れますね。
私は太極拳の先生に発勁で4~5メートル飛ばされたことはありますが、バシッと打ち付けられた感は全然ありませんでした。
サッカーボールを音もなく返したときのように、ふわっと飛んでった! という感じでした。もちろんその前には、私が先生を押していくという動きがあったわけであります。
以上、発勁考察でありました。
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