夜の公園に時々来られる合気道のKさんが、ずいぶん久しぶりにやってこられました。
では、ご一緒に練習を。と思ったら、前に教えた套路の最初の方、完全に忘れておられました。あらら。
柔軟体操はやっておられるようで、腰回りが多少柔らかくなっていたのは、その努力を承認いたしますけど。
もともとは推手に興味を持たれてやってくるようになって、太極推手をするために太極拳も学びたいと希望されて套路も教えるようになったのですが、ちょっと、見込みないなあ。
本分の合気道に活かして上手になってくれればいいと思うのですけど、本人が太極拳も覚えたいというもんで、教えるのはやぶさかではないのですが、表層的な願望に応えることが本人のためになるのかどうか、私も迷うところです。
もうひとり合気道出身のZ氏は、すっかり太極拳にハマっていて、集中して取り組む姿勢を見せておられるので、迷いなくなんでも教えてあげようって気になるのですけど。
で、太極拳にあんまりハマっていないK氏には、細かいことを言うのはやめにして、推手をしながら、体さばきとか、足さばきとかのマズイところを伝え、合気道の入り身とか関節技も遠慮なく入れてくださいなと、ちょっと自分の勉強も混ぜて、さらにグーで打ったり足を引っ掛けたり金的を狙ったり、実戦的な面白いこともやって、お互いに楽しめる路線で行くことにしました。
ご希望に沿って套路練習もちょっとやって、そこそこ満足してもらえればいいかな、というかんじ。私も楽しめるし。
Z氏の方は、先日の競技推手で優勝したものの肩を傷めたようなので、もう力任せは卒業して、もっと太極拳ぽい体の使い方をやっていきましょうと、地元教室ではあんまりやらない基本功をとことんやることを勧めています。
地味でつまんない基本功を、どこまでやりこめるかは本人の意志次第ですね。まあまあ、しっかりやるんじゃないかなあと期待しているのですが。
こんなかんじで、相手に合わせて、教える内容も違うようになってきました。
自治会の公園太極拳で教えることも違ってますし、推手道場で言うことも違うし、D公園で言うことも違うし、妻に言うことも違うし、自分自身の練習方法も全然違うし、みんな違ってみんないい、ってかんじですかねえ。
もう十分にお金をいただけるくらいの指導内容になっているような気がしないでもないんですが、師を差し置いて有料レッスンなんてとんでもなくおこがましいし、太極拳で稼がなくても食うてはいけますので、ボチボチと、ボランティアでやっております。
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