統合失調症の症状

健康・美容

特発性血小板減少性紫斑病治療中の私の奥さんは、民間薬局の漢方薬を併用しながら、大学病院で処方されているステロイドを服用しております。

漢方薬のおかげだと思いますが、ステロイドの量は、徐々に減らせていっています。ただいま、1日21mg。

ステロイドの副作用って、ムーンフェイスがよく知られておりますが、うちの奥さんも顔が真ん丸になってます。もともとは小さい顔だったんですけど。

小柄だった体もすっかり丸くなりました。ただ、これは副作用なのか、食べ過ぎの運動不足のせいなのか、よくわかりません。

 

顔や体が丸くなるくらいならいいですが、免疫機能が落ちて感染症にかかりやすくなるとか、もっと重い副作用の可能性も病院からは警告されています。

さらには、精神障害の可能性もあるとのことで、ステロイドってこわいです。

減らせていってありがたいことです。

目次

統合失調症の症状の具体例

精神障害というと、軽いものでは鬱ですが、最たるものは統合失調症だと思います。幸い私の妻は、鬱にもなっていないのでありがたいです。

私は医者じゃないので、統合失調症の原因とか対策はよくわかりませんが、症状の具体例はけっこう知っているのです。

 

それはなぜかといいますと、我が家に居候で転がり込んでいた友達が発症して、廃人みたいになったことがあるのです。

数年に渡り、いろいろ大変な騒動がありまして、私の人生に対する考え方にも大いに影響がありました。友人は最終的には専門の病院で人生を送っています。行方不明だったのを探して、ようやくたどり着いた病院で会った時は、薬漬けで目の輝きを失って、ボーッとしてました。

一時は凶暴になり、自傷他害の恐れありと、市長権限で精神病院に強制入院するほどだったのですけど、人が変わったようになっておりました。「この人です」と言われなければ、わからないくらい。

その、最後の病院では、おんなじような感じの人がたくさんいて、ゆらゆらと亡霊みたいに漂っておられました。たぶん薬のせいでしょう。

 

この友人とは、それ以降かかわっていないのですが、その後なぜか私は介護の仕事につくようになり、精神病、それも統合失調症の方のホームヘルプの仕事を受けるようになりました。(いちおう、高齢者介護が主だったのですけど。)

本人を特定できるような情報はあかせませんが、統合失調症の症状がどんなもんかということだけ、書いておきます。

ちなみに、下に挙げる皆様は、入院歴はあるものの、いちおう社会復帰された方々です。病院の近所にある単身向けアパートやマンションで暮らされている方が多いです。ほぼ100%生活保護受給者です。

超神経質な人

わりと軽い例ですが、おばあちゃんです。ものすごく神経質でした。

新しいヘルパーさんが来ると、最初はすごく気を使い、感謝の気持ちを伝えてくれますが、だんだんアラが目立ってくるのか、やることなすこと気に触るようになって、どんなに感じの良いヘルパーさんでも、賞味期限は1ヶ月くらいです。

お買い物のメモに書き忘れたと毎度毎度、事業所に電話してきたり、やることなすことひとつひとつにケチをつけたり、味付けが違うと言ったり、まともに付き合っていると、こっちまでおかしくなってきます。

とにかく1日に何十回と電話をかけてくるので、仕事にならなくなります。

機械的冷血人間になりきらないと、ヘルパーや担当の責任者のほうが潰れます。

結局、事業所ごとめげてしまいまして、ほかの事業所に交代してもらいました。というか、もともと他の事業所から回ってきたんですけど。

たらい回しになっています。

対人コミニュケーション能力がものすごく不足している

わりといい大学で哲学を勉強していたという人がいました。難しそうな本が部屋にいっぱいありました。

放浪癖があるようで、といってもフーテンの寅さんみたいに陽気にどこでもやっていけるというタイプでなく、人の方を見てしゃべれないタイプです。とっても無口。

生活力もなくて、ほっとくとカップラーメンしか食べないし、風呂にも入りません。

でも、すぐに行方不明になります。私のところがサービス提供している時期も長期行方不明になりまして、「ま、しかたないですね。」というケースワーカーの言葉に甘えて契約解除しました。

どこでどうやって生きているのでしょうか…。

路上生活歴ウン十年

統合失調症の人には、べらべら喋り倒す人もおられますが、入院歴のある人は無口な人が多いです。薬のせいもありましょうが、この人は元々無口だったと思います。そういうのを陰性症状と言うらしいです。

(対して、誇大妄想的被害妄想的虚言を雄弁に語るのは、陽性症状と言うそうです。)

路上生活、それも放置車両を転々と、ヤドカリみたいに移ってきたというおばあちゃん。

ほとんど何も話しませんでした。

こういう人は、だいたい目を合わせませんが、こっちを向いたとしても、目線ははるか先をボーッと見ているような感じになるのが特徴です。

ただ、クレームも一切なくて、ヘルパーにとってはやりやすかったようです。

だんだん馴染んでいくうちに、一言二言しゃべったり、笑顔らしき頬の緩みを見かけるようにもなって、めずらしくうまくいったケースになりました。

薬の中毒

薬は薬でも、病院で処方された薬ではなくて、ヤク、すなわち覚醒剤中毒から統合失調症になった人もいました。

精神の薬でボーッとしてますが、ある程度会話ができ、身の上話などもされました。

しかし、食べるものは、常に同じで、それ以外を受け付けません。(なぜかレバニラ炒め)

栄養は偏ってたと思います。

ヘビースモーカーなのに窓を開けないので、部屋がヤニだらけですごい状況でした。ほっとくと着替えもしませんので、汚くてクサイです。

1日のパターン、毎週のパターン、毎月のパターンに、ほぼ変化なし。

煙と匂いに耐えられないというヘルパーさんはいましたが、仕事としては、楽です。

超きれい好き

部屋の中の家具、戸棚の中の食器の並べ方など、異常にキッチリしていて、1ミリたりとも狂いがないという、まだ若い女性がいました。

あまりにきっちりして、動かさないもんですから、蜘蛛が巣を張りまして、それが部屋中に広がって、モワモワと白っぽくなっておりました。

蜘蛛の巣を破壊しないで、どうやって生活できるのだろうと謎でしたが、ヘルパーの立ち入りを拒否されて、謎のままです。(サービス提供に至りませんでした。)

幻覚・幻聴

幻聴があるおばあちゃんがいました。お祭りの音が聞こえてくるというので、最初は私の耳が悪くなったのかと思いました。

この幻聴が始まると、勝手にお出かけしたりタクシーに乗ったりして、行方不明になります。5月6月あたり、暖かくなってくると症状が活発になってくるケースが多いようです。

お隣さんから電波攻撃を受けているおばあちゃんもおられました。天井からとか壁からとか、ベットの足を伝って電流が流れてくるそうです。

また、ヒソヒソと、暗殺計画がささやかれているのを壁越しに聞いてしまったりもします。

電波攻撃と、悪口攻撃は、私の友人も発症しておりまして、統合失調症といえばこれ、という代表的症状みたいです。

なお、この例は、まだ精神病院に入院する前の初期の症状です。幻覚幻聴は薬で収まりますが、そのかわりボーッとして、人間らしい反応は薄くなります。

自殺

最悪のケースです。高齢者でした。

目を離したら危ない、と先生からは注意されていましたが、ホームヘルプサービスが24時間の監視体制をとるは無理です。

監視カメラで見張っているわけでもないし。入院してもらうべきでした。(病院内でも自殺はありえますが。)

日に3度のヘルパー訪問の合間の空白の時間、虫の知らせというか、不安を感じた家族が仕事の途中に家に帰って第一発見者となりました。

いろいろ大変でした…。

 

以上は、私の実体験してきた例です。もっと様々な症例はあると思います。

仕事として知り合った方々は、すでに統合失調症と判定されて薬漬けになっている方々でしたが、最初に紹介しました友人は、マトモなところから、どんどんおかしくなっていくのを目の当たりにしております。

人間って、ストレスで壊れていくんだなあと、しみじみ感じたものです。

また、いずれ、そんな話も書いてみたいと思います。

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